【革の縫製について解説】手縫いとミシン縫いはどう違うのか


どうもです。Phoenixの賢谷です。

久しぶりにブログを書くのですが、今回は手縫いとミシン縫いについて少し書いていこうと思います。

まず初めにみなさんは普段どちらで縫っていますか?

Phoenixを利用されている方は手縫いが多いイメージです。

もちろんミシンを持っている方はミシン縫い、もしくは両方扱うよという人もいるかもしれませんね。

では実際なにがどう違ってくるのか。つらつら書いていきます。

◇ミシン縫い

ミシン縫いの糸は上糸(オレンジ)と下糸(黄緑)の2つから構成しています。

名前の通り上糸は表面に見えて、裏面には見えないようになっています。

ではどのように革を上糸下糸が通っているかは下図の通りです。

このように上糸と下糸が引っ掛かりながら縫っています。

お互い引っ掛かりながら進んでいくのでどちらかのテンションが強ければ、片方に糸が浮き出てしまい、見た目が悪くなるのが特徴でもあります。

◇手縫い

図では色分けしていますが、手縫いはミシンとは違い上糸下糸にはわかれていません。

1本の糸から構成されています。

1本の糸の両端に針をつけて、両方から通して縫っていきます。一見同じように思うかもしれませんが、手縫いの糸は上をいったり、下をいったりで糸同士が絡み合うことはありません。

↓ 表面

↓ 裏面

写真の通り基本的に見た目はすごく似ています。

ただ、似ているだけで構造は大きく違います。

使用した糸

ミシン糸:上糸:ビニモ No.8 【取寄せ品】 #151

下糸:ビニモ No.20【取寄せ品】 #151

手縫い糸:SINCE ワックスリネン糸 生成

・構造違いで何がどうかわってくるのか

1:糸締り(いとじまり)

糸締りは手縫いの方が強くできます。(ミシンが弱いということではないです)ミシンでも糸締りを強くすることはできますが、あくまで上糸下糸を絡めているので強くしすぎると縫製時に糸が耐え切れなくて切れてしまうことにつながります。

2:表裏で糸を変えれるかどうか

ミシン縫いは上糸下糸があるので、糸の番手も色を変えることが出来きます。

レザークラフトで行う一般的な手縫いではできません。

3:糸が切れた際のほつれ度合いが違う

経年で糸が切れた際にほつれにくいのは手縫いです。

理由としては上記の構造の違いからになります。

逆を言えば糸をほどく際にはミシン縫いの方が圧倒的に楽です。

 

以上が基本的に違う点かなと思います。
それ以外に、そもそも手縫い糸とミシン糸では撚り(より)が違う、菱目打ちとミシン針の菱目の目の向きが違う、などなど細かい箇所を言い出すときりがないので、詳しく聞きたい方は賢谷(ケンタニ)までお願いします。

ミシンを買えば今まで手縫いで費やしていた時間が激減するのか?

よくある質問の1つをちょっとだけ解説します。

結論から言いますと、残念ながらそれはNOです。

作業時間を短縮できるケースが多いことは間違いないですが、全てにおいてそれが言えるかというところでNOです。ミシンで縫えるケースと縫えないケースの見極めができていれば、ミシンはオススメできます。

ミシンというのは家庭用ミシンから職業用、工業用と大まかなくくりも多く、そこからさらに枝分かれ状に数多くのミシンが存在します。ではなぜそんなに多種多様なミシンが存在するのか。

手縫いほど柔軟に全てのケースに対応できるミシンが存在しないからです。

工業用ミシンで言えば、基本的に縫製工場のラインで同じ箇所を早く正確に縫えて数をこなすことが重要視されています。工業ミシン=何かに特化しているミシンというイメージですね。

 

ちょっと一部それましたが、以上が違いについてになります。

どちらもメリットデメリットはあります。そもそも見た目が似ているだけで構造は違うので、どちらが優れているというわけでもありません。

私も手縫いをするときも、ミシンを踏むときもあります。

あまり違いに敏感になる必要はありませんが、こういった違いを理解した上でつくりに活かせるとクオリティが上がること間違いなしです!

過去の関連blog:


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*