【レザーソムリエ】中級講座at大阪を受講してきました


こんにちは。Phoenixヨコイです。

先日大阪のドーンセンターにて行われたレザーソムリエ中級講座を受講してきました。

レザーソムリエってなんじゃいな?という方も多いと思いますので、
どんな講座だったのか、も交えて説明したいと思います。

 

レザーソムリエとは?

 

レザーソムリエは革の業界団体である日本革類卸売事業共同組合(JLTA)と日本皮革産業連合会(JLIA)が管理する資格でワインのソムリエのようにレザーのエキスパートを育成することを目指した資格です。

詳しくは専用のHPもございますので、こちらをクリック!
レザーソムリエ-日本革類卸売事業共同組合(JLTA)

皮革業界では、皮革及び革製品について正しい知識を持っていただき、皮革および革製品を愛用し、楽しみ、より多くの皆様に使っていただきたい、そんな想いから、皮革講座や皮革試験等を活用し、「レザーソムリエ」を育成することにいたしました。

革とは何か、皮革の種類や鞣しの方法、革の良さやお手入れ方法など幅広く学んでいただき、レザーライフを多くの皆様に楽しんでいただけたらと思います。
日本革類卸売事業協同組合/一般社団法人日本皮革産業連合会

ここにもあるように、革に関して幅広い知識を有することが求められますが、
逆で考えると、現状では皮革に関する専門知識がなくても革に携わることができ、
また、一般の消費者さんに対して革に対する情報が正しく発信されていない恐れがある、ということの表れだと思います。

うむ、これは憂うべくことだ!

ということで、私がPhoenixを代表して資格取得を目指しております!

 

初級、中級、上級に分かれている

皮革全般、となるとその範囲は広大なるゴビ砂漠のように広いわけで、
それを網羅するとなると大変。


ゴビ砂漠

なので、資格も初級(basic)、中級(professional)、上級に分かれています。

2022年3月現在はまだ上級に関しては講座の開講や資格試験などは行われておらず、
どういったものになるかはわかっていません。

今まで行われている内容としては

初級講座→初級試験

中級講座→中級試験(実施予定)

といったように、まずそれぞれのクラスの講座が開講され、
その後に資格試験が実施されますので、ちゃんと講座を聞いて、ちゃんとテキストを読めば、受かるのではなかろうか、と思ってます。

初級はハードル低め、いろんな方に取得のチャンス!

そもそも「革」とは何か?「革」と「皮」は何がどう違うのか?「なめし」とはいったい何なのか?基礎知識から、革製品による皮革の使い分けや革製品のお手入れ方法など実践的な知識まで網羅。Basic(初級)皮革講座では毎年、業界のプロが皆様にわかりやすく丁寧に解説する座学と実習をお届けしております。

今から3年ほどの前に私は初級の講座と試験を受けてきました。

記事にすることなんて全然頭になかったので、写真は全く撮ってませんw

印象としては、「革」と「皮」の基礎知識がメインで、
突っ込んだ内容、というよりは一般の方、皮革初心者の方でも安心して受講できる内容でした。

受講生も老若男女問わず、プロ・アマ問わずいろんな方が受講に来られていました。

まだ当時はコロナ前だったから賑やかな講座だったなあ〜。

テキストの通販もされているので、興味ある方はこれ読むだけでも勉強になると思います。お手頃価格なのも嬉しいね♪

テキストと講座両方で鬼に金棒ですね!

レザーソムリエ 公式テキストBasic(初級)の紹介

 

中級は脱初心者!プロでも勉強になること必至の内容

で、ここからが私が先日受けてきた中級についてです。当日の講義内容はこんな感じ

当日の講義について

・皮革講座(1)
1-1 国産牛
1-2 鞣しの方法
1-3 染色・加脂
1-4 各種乾燥工程
1-5 仕上げ工程

・皮革講座(2)
2-1 仕上げ工程(塗装)
2-2 仕上げ材
2-3 仕上げ方法
2-4 アイロン・型押・箔
2-5 計量

<昼休憩1時間>

・皮革講座(3)
3-1 皮革産業とSDGs
3-2 動物の種類による解説

・皮革講座(4)エキゾチック
4-1 ワシントン条約〜国内法
4-2 エキゾチックの種別の説明

・皮革講座(5)ケア
5-1 染料、顔料(実技)
5-2 靴クリームの成分について
5-3 革のPHについて(実技)
5-4 製品の仕上げについて
5-5 仕上げごとのお手入れについて

・皮革講座(6)利き革テスト

 

当日の内容について

前半は座学中心で、それぞれの専門家の講師の方が解説されるのですが、
やっぱり講師といえども日々現場で働かれている方なので「生の声」が聞けます。
日々の経験をもとに話されれるので、話の内容に体温があって面白かったです。

後半は実技や体験が中心で、ケアの講座は実際に受講者自ら顔料と染料を革に塗ってその違いを体験できます。教科書で学ぶのと実際行うでは得られるものが全然違うね。楽しかった!

そして特筆すべきなのが

利き革!(詳しくは後述します)

これはこの講座ならではの内容で、いい経験でした!

受講されている方も、当日は30名ほどで、皮革の製造や販売、製品の製造やリペアに携われれている方が多かった印象です。男女比は6:4くらいかな。

受講資格が
・レザーソムリエ Basic資格保持者
・皮革に携わる業務に5年以上就いている
のいずれかを満たす必要があるので、そういう意味でも受講にハードルがあります。

あの会場にいらっしゃった皆さんはそのハードルを乗り越えた猛者揃いだったと思うと、
納得できます。

 

利き革とは?

利き酒に代表される「利き◯◯」

余興や飲み会で楽しむゲームかと思っていましたが、まさかこんなところで出会うとは。

レザーソムリエ講座で実施された利き革テストは

B4サイズほどの革のカットサンプルを見て、触って、匂いで。
それがどんな革なのかを、選択肢より選ぶテストです。

第一部 原料革(動物や育成年数の違い)による分類 14種類
第二部 仕上げ方法別による分類 11種類

から構成されていて、制限時間は30分。

会議室にずらりと並べられた25枚のカット革から正解を選びます。

 

これ、めちゃくちゃ難しいです。
講師で参加していたM氏も「鬼畜の所業」と言ってたとか言ってなかったとか。

全問正解は至難の技ですが逆にいうと、革のことを理解していれば高得点は取れるし、
勉強不足だと高得点獲得は難しい。いいテストだと思います。

この講座で行われるテストは後日の中級試験に加点されるそうなので、受験を考えられる方は受講をおすすめします。

 

中級のテキストも通販にて手に入れることが可能です。

レザーソムリエ 公式テキストProfessional(中級)のご紹介

利き革は体験できませんが、当日の講座の多くはこちらで勉強することが可能です。

 

上級の全貌は未だ分からず

さて、レザーソムリエの最高峰である上級資格(Expert)ですが、
まだ全貌が明らかになっていません。

中級講座の際にも言及されていましたが

「レザーソムリエの講師」レベルの人材とのことでしたので、
講義内容や資格試験の設問も相当専門的なことになると思います。

こちらに関しては運営側の発表を待ちましょう!

 

まとめ

レザーソムリエの資格を取って、それで金になるか?と言われると、今のところその資格だけでご飯が食えるとは思いません。

ただし、私たちのような皮革に携わる人間が正しい知識を持って、それを消費者に伝えることがこの業界の将来につながると私は考えています。

皮革は素材なので、その長所もあれば短所もあります。

それらを正しく理解して伝えること。

さらに昨今では環境というものも無視できません。

皮革業界さらにはその後ろにある畜産のことを理解して初めて、

革が環境にどう言った作用をもたらしているのか。

これらが業界の未来につながると考えます。

ぜひ、このブログを最後まで読んでくれた方には興味を持っていただき、

受講してほしいと考えます。

文責:横井

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