漉き機で有名なニッピ機械工場へ見学に行ってきた


 10月のうららかな日にニッピ機械の本社工場見学に行ってきました。
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ニッピ機械さんとニッピフジタは全然違う会社

・フェニックスはニッピフジタ代理店であり、会社の隣にはニッピフジタ大阪営業所があります。
ニッピフジタとニッピ機械は全く関係がありません。
ニッピは英語で表記するとNIPPIで日本皮革株式会社からニッピという名前になりました。

沿革│皮革(レザー)の輸入・製造・販売ならニッピ・フジタ

ニッピ機械さんは英語ではNIPPYで日本皮機製造株式会社からニッピ機械という名前になりました。

株式会社ニッピ機械

「ニッピ」という発音は同じですがニッピフジタとニッピ機械は全く別の会社です。
私もフェニックスで働いて1年間くらい後に気づいた事実。

とある日。。。

ニッピフジタさん、今度ね、ニッピ機械に見学いくのよ(´・ω・`)

「あぁ、よく間違えて電話かかってくるよー。ミシンや機械の相談の電話が。」

多分ニッピ機械さんも同じような電話受けているんだろうなぁ( ´ー`)y-~~

兵庫県加西市という場所にばるるんるん

ニッピ機械は兵庫県加西市に存在します。その隣には工具生産で有名な三木市、反対の隣にはタンナーが集合する姫路市が存在します。

※ 今回ミシン屋さんにわがままをいってお願いしたこの見学会、普段は見学などは受け付けていません。
いつかバスツアーなり組んで見学会を行いたいものです。
希望の方はコメント欄に「行きたいなぁ」と書いておくと実現度がアップしますわ〜

平日の見学、ということで知り合いを募るとこういう社会見学には真っ先に手を上げるnijigamitool夫妻に平日に都合の付きやすい職人やら、20代の職場経営兄弟など合計7人。車2台に分乗してぶるるんるん。
なんばから途中休憩しつつ2時間程度で到着。

高速道路を降りると防空壕の文字や機械工場の風景がちらほらと。ふむ、と思いつつニッピ機械さんに到着。

会社に到着して会議室でお話を伺いました。

ニッピ機械さんで話を聞く

・ニッピ機械は創業50年を超えており、加西市に移ったのは昭和57年。
・漉き機などの機械は本体の鋳物部分は他の会社さんにお願いして作ってもらい、それを調整・組み立てするのがこの本社工場。
・ニッピ機械は代理店制度のため購入する時はお住まいの近くの代理店さんから購入してください、とのこと。
株式会社ニッピ機械販売ネットワーク
・加西市には産業団地があり、機械の会社が集まっている。

ここに来るまでに防空壕史跡の案内を見ましたが、当時空襲がよくあった、ってことですよね?
「そうですね。空港もありましたから」
そらまぁ、隣に三木市は工具作っているし、姫路では革のタンナー集まっているし、空襲の重要目標地点になるでしょうなぁ。。

話を伺った後に工場見学をさせていただきました。
なんせ見学に来ている人間全員が請負職人なりであるため作り手ばかりのため興味津々でした。

待望の工場見学だ

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この場所では鋳物工場から届いた漉き機の本体に穴をあけます。
鋳物とは砂型に流し込むことで形を作ります。たい焼きを焼く型を砂で作りそこに金属を流し込むことをイメージしてくださいな。
ミシンの本体もこのように作られます。
欠点としては穴を全くずらさないように穴を開けておく、などは不可能です。

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ですのでこの工場では鋳物で作られた本体に正確に、寸分のずれもなく穴をあけます。そのために大仰な機械があり自動で穴が開けられていきます。

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お隣の工場では漉き機で使われているベル刃の調整作業が行われています。
ベル刃の調整作業の工程はどのようにやっているのんですか?

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工程が6つあります。現在は機械が自動調整してくれますが、最終的には人の手と目で判断します。
ここに積まれているのは工程の中で再調整が必要と判断されはねられたものです。

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ベル刃のチェックってここまで厳密にやるものなの!?

最近は嘆かわしいことに当社生産ではないベル刃が出回ってきています。ニッピ機械の刻印が押されていますが、当社のものとは異なります。
詳しくは当社HPをご覧ください。
不自然に安いものは当社のベル刃ではないですね。

株式会社ニッピ機械 丸刃海外購入時の注意

ここまでのチェック体制があるからこそニッピ機械制作の刃は長持ちしますし、ブレもありません。日本はもとより世界でも購入されます。

漉き機の最終チェック

こちらで最終的に漉き機を組み立てて調整します。
ご覧のように流れ作業的に組み立てますが、最終的には1台1台きちんとベルトをはめてチェックします。

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ここまで見ていて思うのはほんとに手間暇がかかっているな、とうことです。同行した全員がその手間暇と心遣いにため息が出ました。

この道具はなに?

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これは手動型ホットメルト糊付け機と言いまして、この機械を使うと両面テープを塗るように革の面に接着面をつけることが出来ます。
幅は3mm、5mmなど様々な幅がありますが、先端を付け替える、というよりは3mmはもう3mm専用の工具、と使い分けていきます。
両面テープと違いテープを外す手間暇もいりませんし、塗り溜めも出来ます。両面テープのように片面接着でも使えますし、強力に使うならば両面接着することで強度をあげることもできます。

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むぅ、ちょっとほしいなぁ。。。

お値段は5万円ほどとのこと。
5万かー、、、でも両面テープの欠点である作業性の悪さや粘着強度の低さはこれで改善できるし、運転コストは両面テープよりもこちらのほうが安いしなぁ。。。吟面にもつけられるのがほんとに素晴らしいし。基本的に量産の人間なので時間コスト減らせるならばこういう機械は是非ほしいなぁ

ちなみに個人的に最近欲しいな、と思っているのはこちら。

 

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こちらは新型の糊付け機です。
従来の品と違い掃除の手間暇が省けます。

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あっ!この糊付け機は下から糊があがってくるタイプなのに掃除しやすくなっている!いいな、これ!

従来の糊付け機はどうしても掃除の手間暇が大変でしたからそこを改善しました
こちらは漉き機の新型で砥ぐ手間暇を軽減するものです。
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このようにニッピ機械では様々な新製品も開発しています。

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お忙しい中見学させていただきありがとうございました。
ニッピ機械はニッピ漉き機を使っていることが誇らしく思えるような工場でしたわ。

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