酢酸が目に入ったので救急車呼ぶ前に問い合わせる救急安心センターにTELをしてみた話


先日色々あって他人様の工房に夜21時半に行ってみました。

ん?クンクンクンクン、、、えっと、この匂いは写真屋の匂いだから、、酢酸かな?家主さんは水場でバシャバシャと顔を洗っている。

何があったん?

救急安心センターおおさか

<24時間365日対応>

「鉄原液、という染めに使う液体があるんですよ。タンニン革が鉄に反応する性質を利用して、この液体でタンニン革を染めるのに使おうと思ってアルミボトルに入れていたんですよ。
で、なにか錆びているなぁ、と眼の前に掲げたらサビの穴から液体が吹き出して目に入ったんですよ」

ツッコミドロコ満載すぎて何がなにやら、、まぁ、ツッコミは後にして、とりあえず緊急対応考えるか。

酢酸が目に入ったら流水でガンガンに洗え

酢酸ですが、100%原液は劇薬扱いですが、通常出回っているものは薄められています。
ですが、それでも目に入ったら流水で15分洗い流し、その上でお医者さんに見てもらえ、とのこと。

今回のケースでも救急車呼ぼうか?と聞いたところ「救急車呼ぶなんて大仰な!」と。でも後日失明したら後悔してもしきれないわよ?

救急車呼ぶほど大仰かどうか「救急安心センター」に聞いてみよう

じゃぁ「ほんとにこの症例は救急車呼ぶほどの大きなトラブルかどうかプロに聞く」がコンセプトの救急安心センターに聞いてみよう。

救急安心センターおおさか

<24時間365日対応>

病院に行った方がいい?救急車を呼んだ方がいい?困ったときは、電話 #7119 または 06-6582-7119 におかけください。

#7119でも良いですが、各市か区レベルでそれぞれに固有の番号も存在するようで。今回は工房のあった市にTEL

救急安心センターにTELするとこういう流れになる

tellll~~~~♪

「はい、救急安心センターです。病院をお探しですか?」

いえ、酢酸という液体が目に入ったのでこれは救急車を呼ぶほどの案件か相談したくてTELしました。

「それでしたら看護師に変わります」>「ではまず、症例が出ている方の年齢、性別、場所を教えてください」

女性、~~歳、住まいは~~市~~区だそうです。

「はい、それでは症例をどうぞ」

染めに使う薄めた酢酸が誤って目に入りました。入ったのは21時半でその後10分程度流水で洗いました。現在は落ち着いていますが、目がゴロゴロすると言っています。

「視力に異常などはありますか?」

本人曰く、ゴロゴロするくらいだとのことです。

「それでしたら、、、お近くの緊急受入れの病院で眼科医がいる、と資料に出ているのは2つあります。~~と~~です。ただ、この2つは資料上で眼科医がいる、とのことがわかるだけで現在いるかどうかはわかりません」

それは電話しないと分からない、ということですよね?

「そうです。」

今回の案件は救急車呼ぶほどの案件ですか?

「呼ぶほどの案件です。こちらのお電話で手配も可能ですがどうされますか?」

だって。どうする?

被害者 フル(・_・ 三・_・)フル フル(・_・ 三・_・)フル

じゃぁ、とりあえず病院に問い合わせてみます。ありがとうございました。

という流れでしたわ。

正常性バイアスって怖い

「ムラキさん、寝てたら治らないかなぁ?」

んと、私が知っている人は、、、

ある日突然片耳聞こえなくなって、この救急安心センターにTEL。救急安心センターは「突発性難聴の疑いがありますのですぐに救急車呼んでください!」と言われたのに「もう夜だし、救急車呼んだら迷惑だから明日の朝、行こう」と思ったのよね。でも突発性難聴って症例が出て48時間、、、できれば早ければ早いほど回復の可能性が高い。で、その人は結果的に片耳聞こえなくなった。

トラブルが起きたときにトラブルから目をそむけて日常に戻りたくなるのは正常性バイアス、という人間の特性。火事で焼け死ぬパターンでよく見られる。

後日「あぁ、あの時救急車呼んでおけば失明しないで済んだのに」って私やあなたが後悔しないためにさっさと病院行きなさい (#^ω^)

笑い話で済めばラッキー、でいいやん。

病院にTELしてみよう

じゃぁ、教えてもらった2つの病院に聞いてみよう

1つ目「今日は眼科医いませんのでこられても大したことが出来ないです」

2つ目「10時~0時半に眼科医が滞在して診察出来ます」

?10時って朝の10時?

「いえ、夜の10時ですよ」 すげぇな、緊急病院って!

あらまぁ、ついているなぁ。これなら今から行っても間に合う。夜中に目が痛くて痛くて苦しんで救急車呼んだとしたらそのほうが眼科医探すの大変だったろうからついているやん。

車はないの?それじゃタクシーでもう行きなさい。ここから2000円ほどでしょ。
この時間、電車で行って、診察で待たされたら開放されるのは夜23時半過ぎ。でもタクシーでいったら診察も早く終わるし、お医者から「なんで早く来なかったんだ!」と怒られる可能性も減る。早く終われば電車で帰れるしねぇ。

ということで、救急車は勘弁してやるからさっさとタクシーで行け(#^ω^)

その後の経過

その後は私は自宅に帰り、メールでやり取り。

「お世話になりました。その後緊急病院に行ったら空いており、スムーズに診察してもらえました。目を見てもらったところ、目の端に変色充血なども見られなく何も異常なし、とのことでした」

あまり意味なかったのかな?

「私水泳部だったから目を洗うのに慣れていたんですよ。だからお医者さんもきれいに洗えていると太鼓判押してくれました。目をこすったりしていたら危なかったそうです。」

これは救急車呼ぶ案件だったの?

「お医者曰く救急車呼びなさい、とのことでした。結果的に笑い話ですけど、酢酸が目に入ったら洗って放置、じゃ駄目だと思います」

で、結局お金はいくらかかったの?

「初診、夜間診察、薬であわせて6000円くらいかかりました~(;´д`)」

ま、安心代なら安いものだ。これが眼科医が近場の緊急病院にいなかったらどこまで運ばれて、帰りのタクシー代がいくらになったやら。

で、ツッコミどころはどこにあったのか?

薬品をペットボトルに入れておくな

今回の酢酸ですが、アルミボトル、しかも炭酸じゃないものに入れたのがよくありません。酸系ならば金属製じゃないペットボトルのほうが適していますが、それでも水のペットボトルか、炭酸のペットボトルか、でも強度が異なります。

そもそも薬品保存にペットボトル自体がよくありません。

翌日使ったペットボトルを見せてもらうとなるほど、見事に内側から錆びています。明らかに凹んだ部位を起点としてサビが始まっていますね。

薬品を目の前に掲げて持つな

薬品を見るときにあまり高い場所まであげないほうが良いです。落ちたときにより広範囲に散らばりますから。

特に眼の前に持ってくるなんて厳禁。薬品の匂いを嗅ぐときに直接吸い込むのと同じくらい厳禁です。

素人判断で怪我病気調べるな

大阪市:突然の病気やケガで困ったら (…>相談・問合せ>相談窓口・電話番号一覧)

皆さんのお住まいの市町村にも必ず上記のような相談窓口が作られています。
不安に思ったら問い合わせてプロの指示に従いましょう。

ネットで調べたら自分に都合の良い情報は必ず見つかります。酢酸が目に入ったけど洗ったら大丈夫だった、とか、医者は信用できない、とか、牛乳で洗って寝てたら治った、等々。

それらは「うまくいったというラッキーな症例」でしかなく、そのラッキー度合いは10円拾ったレベルなのか、1億円当選するレベルなのかはわかりません。成功体験談なんて最終的には運が絡んでいます。自分にも同じようなラッキーがおこるとは限りません。

救急安心センターにTELする前に用意しておくこと

・年齢
・性別
・住まい
・何が起こったのか
・それはいつ起こったのか
・起きたことに何をしたのか
・その後どうなったのか

ここらあたりを心の中で整理整頓しておきましょう。

私の肉親が倒れたときは母は「救急車って何番だっけ?」と言うほど焦っていました。TELする前に情報を整理整頓しておくとスムーズです。

正常性バイアスを恐れよう

正常性バイアスは便利なときもあるのですが、事故病気の際の判断を遅らせます。
最悪の事態を想定して行動したほうが後日笑い話しになりますが、生き残りやすいです。

臆病になりましょう。つまらないプライドや怪我自慢のラッキー話などは捨てて、より臆病になりましょう。

正常性バイアス(せいじょうせいバイアス、Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種。社会心理学災害心理学などで使用されている心理学用語で[1]、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと。

自然災害火事事故事件などといった自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉えてしまい[2]、都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価するなどして、逃げ遅れの原因となる[3][2][4]。「正常化の偏見」[5]、「恒常性バイアス」とも言う。

 

 

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